みなさんこんにちは ! 管理人のありーなです
近年、キャンプやアウトドアだけでなく、防災グッズとしても注目されているポータブル電源。
「名前は聞いたことあるけど、実際どんなものなの?」「何に使えるの?」そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ポータブル電源の基本から使い道、選び方まで、初心者の方でもわかりやすく徹底解説します。
●ポータブル電源とはどんなものかを知りたい!
●ポータブル電源の使い道を知りたい!
●ポータブル電源の使い方を知りたい!
そんな方はぜひ続きをご覧ください。
ポータブル電源は、アウトドアだけでなく、災害への備えや普段使いまで、私たちの生活を豊かにしてくれる便利なアイテムです
目次
ポータブル電源とはどんなもの?
ポータブル電源とは、
「持ち運びできる蓄電バッテリー」のこと。
コンセントがない場所でも、家電製品やスマホなどの電子機器に電気を供給することができます。
「モバイルバッテリー」と似ていると感じる方もいるかもしれませんが、ポータブル電源はモバイルバッテリーよりも大容量で、より多くの家電製品を動かすことができるのが特徴です。
ポータブル電源は、他の電気を蓄える機器とどう違うのでしょうか?比較しながら、それぞれの特徴を見ていきましょう
1) ポータブル電源 vs 蓄電池 vs モバイルバッテリー
電気を溜めておくものとして「蓄電池」や「モバイルバッテリー」がありますが、それぞれ異なる特徴を持っています。
特徴の違いをまとめました。
蓄電池 | ポータブル電源 ※1 | モバイルバッテリー | |
持ち運び | 基本的に不可 ※2 (据置/設置式) | 可 (可搬式) | 可 (携帯式) |
出力端子 (ポート) | なし | AC/DC/USBなど | USB |
主な用途 | 家庭やオフィス、施設などへの給電 | 家電製品や電子機器への給電 | 小型電子機器への給電 |
容量 | 数千~数万Wh以上 | 約百~数千Wh | 約十~百Wh |
価格 | 数十万~数百万円 | 数万円~数十万円 | 数千円~数万円 |
※2 蓄電池の中には災害用や医療用などの移動できる蓄電池もあります
ポータブル電源: 持ち運び可能な大容量バッテリー。AC電源やUSBポートを備え、様々な家電製品や電子機器に給電できます
蓄電池: 家庭やオフィスなどに設置して、電気を貯めておくための機器。大容量で長時間の電力供給が可能ですが、持ち運びには不向きです
モバイルバッテリー: スマホなどの小型電子機器を充電するための携帯バッテリー。容量は小さく、消費電力の大きい家電製品を動かすことはできません
2) ポータブル電源 vs 発電機
上で紹介した「電気を溜めておくもの」以外に、電気を作れるものとして「発電機」があります。
ポータブル電源もソーラーパネルをつなげば電気を作れますが、発電機とポータブル電源では大きな違いがあります。
特徴の違いをまとめました。
蓄電池 | ポータブル電源 ※1 | |
動作音の大きさ (騒音レベル) | × 動作音が大きい | 〇 動作音が小さい |
排気の有無 | × 排気が出る | 〇 排気は出ない |
使用環境 | △ 使用温度・環境に制約あり | △ 使用温度・環境に制約あり |
使える電力量 (使える時間の長さ) | 〇 燃料を補充できる限り使える (長時間の利用も可能) | × 蓄電した電気の範囲で使える (長時間の利用に不向き) |
使える電化製品 (定格出力の大きさ) | 〇 出力が大きい | × 出力は小さめ |
ポータブル電源: 電気そのものを蓄えておく機器なので、発電機のような騒音や排気はありません
発電機: ガソリンなどの燃料を使い、電気を作り出す機械。ポータブル電源よりも大出力で、長時間発電できますが、騒音が大きく、排気が出るため、使用場所が限られます
\ 発電機とポータブル電源を比較した詳細記事は、こちらをご覧ください /
ポータブル電源は何に使う?使い道を徹底解説
ポータブル電源は、電源がない場所で電気が必要なあらゆるシーンで活躍します。
主な使い道をアウトドアとインドアに分けてご紹介します。
1) アウトドア(屋外)での使い道
キャンプ、釣り、バーベキュー、レジャー(ドローン・リモコン・登山・ハイキング・天体観測・バードウォッチングなど
農作業、家庭菜園、ガレージ作業、ガーデニング、建設土木作業など
車中泊、キッチンカーなど
イベント、路上ライブ、撮影、路上生活など
【アウトドアでの使い方の例】
キャンプ: 照明、扇風機、電気毛布、調理家電などを使用できます
釣り: 電動リールや魚探などを使用できます
バーベキュー: 電気グリルやスピーカーなどを使用できます
車中泊: 冷蔵庫、電気毛布、スマホ充電などを使用できます
2) インドア(屋内)での使い道
普段使い(日常使い・電気代節約・節電)、テレワーク、DIY作業、オフグリッド生活、ベランダ清掃など
災害への備え、バックアップ電源、避難所、非常用電源、ペットの生命維持など
ポータブル電源の使い方を徹底解説
ポータブル電源は、電気を「貯める(充電)」と「使う(給電)」の2つのステップで活用します。
それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
1) ポータブル電源に電気を溜める(充電する)
ポータブル電源を充電する方法の主なもの3つを紹介します。
① ACコンセントから電気を充電する
ポータブル電源は、主に家庭用コンセントで充電します。
外出前にAC充電を済ませておけば、アウトドアでも安心して使えます。
最近の機種は急速充電に対応しているため、短時間で満充電できるものも増えています。
夜間電力を利用しているご家庭では、電気料金が安い深夜帯にポータブル電源を充電し、昼間など電気料金が高い時間帯にその電力を活用することで、電気料金の節約が可能です。この方法により、電力会社から提供される深夜電力を有効活用し、家計の負担を軽減することができます
②ソーラーパネルから電気を充電する
ポータブル電源の大きな魅力は、ソーラーパネルで充電できる点です。
このブログでは、ポータブル電源とソーラーパネルをセットで使うことを強くおすすめしています。
災害時やアウトドアなど、AC電源がない環境でも、太陽光で電力を生み出すことができるため、安心感が違います。
もしソーラーパネルがなければ、ポータブル電源はただの箱に過ぎません。
ソーラーパネルで発電した電気は、家庭で消費できるため、電気料金の削減につながります。特に、電気料金の高騰が続く昨今、太陽光発電による自家消費は、家計への貢献度がますます高まると期待できます。もちろん、初期投資は必要ですが、長期的に見れば、環境にも家計にも優しいエネルギー源となるでしょう
③車のシガーソケットから電気を充電する
ポータブル電源は、車のシガーソケットを利用して充電できるものが一般的です。
車中泊やアウトドアなど、AC電源がない環境下でも充電できるため便利ですが、充電速度は遅めです。
また、全てのポータブル電源が全ての車に対応しているわけではないので注意が必要です。
12V車専用のものや、12V/24V車両に対応しているものなど、機種によって異なるので、購入前に必ず仕様を確認することをおすすめします。
ポータブル電源は、家庭用コンセント(ACアダプター)、ソーラーパネル、車のシガーソケットに加え、発電機や鉛バッテリーなど、多彩な充電方法に対応している機種があります。これにより、アウトドアや災害時など、様々なシーンで電力を確保することが可能になります
2) ポータブル電源の電気を使う(給電)
ポータブル電源から電気を供給する方法は主に3つあります。
①AC出力ポートからの給電(電化製品を使う)
ポータブル電源は、AC出力ポートを搭載しているので、電源のない場所でも様々な電化製品が使えます。
使える時間や電化製品の種類は、ポータブル電源の定格出力や容量によって異なります。
そのため、ご自身の使用用途に合わせて、最適な機種を選ぶことが重要です。
多くのポータブル電源は、家庭用コンセントと同じ100VのAC出力に対応していますが、一部の機種では120Vや200Vに対応しているものもあります
②USB出力ポートからの給電(電子機器・ガジェットを使う)
ポータブル電源は、USB出力ポートを複数搭載しているものが多く、スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器の充電はもちろん、USB扇風機やモバイルバッテリーの充電など、様々な用途に活用できます。
USBポートの種類や数は機種によって異なるため、ご自身の使用用途に合わせて、最適な機種を選ぶことが重要です。
例えば、高速充電に対応したUSB-Cポートを搭載しているものや、複数の機器を同時に充電できるよう、USBポートを多数搭載しているものなどがあります。
USB出力ポートは、USB-AやUSB-Cなど、種類と数が機種によって異なります。さらに、各ポートの出力ワット数や、PD(Power Delivery)対応、QC(Quick Charge)対応といった機能も確認が必要です
③シガーソケットからの給電(携帯小型家電など)
多くのポータブル電源は、シガーソケット出力ポートを備えています。
この出力は、車中泊時など、車内で電気を利用する際に便利です。
小型炊飯器、冷蔵庫、ケトル、扇風機といった、シガーソケットから電源供給を受けるタイプの車載用電化製品と接続することで、これらの機器をポータブル電源から動かすことができます。
このほか、ワイヤレス給電を搭載した機種など、ポータブル電源によっては特殊なDC出力ポートを持つものもあります
3) ポータブル電源の特別な使い方
① パススルー充電
充電しながら同時に給電する機能を「パススルー」といいます。
以前はバッテリーへの負担が大きかったため、あまり利用されていませんでしたが、最近のポータブル電源は、次世代のパススルー技術により、バッテリーを傷めずに利用できるようになりました。
これにより、ソーラーパネルで充電しながら扇風機を使うなど、より幅広い使い方が可能になりました。
次世代パススルーとは、ポータブル電源へ充電しながら、同時に接続された電気製品へ電力を供給する技術です。この技術では、充電電流がバッテリーを通過せず、直接電気製品へ供給されるため、バッテリーへの負荷が大幅に軽減され、発熱や劣化を抑制することができます
②UPS/EPS
ポータブル電源に搭載されているUPS(無停電電源装置)/EPS(非常用電源装置)機能は、停電時にも電力を供給し続ける機能です。
落雷などによる突然の停電が発生しても、20~30ms(ミリ秒)という短い時間で給電を切り替えることで、機器の動作を継続できます。
UPS/EPS機能を使うためには、壁のコンセントにポータブル電源のAC充電ケーブルをつなぎ(AC充電状態)、給電し続けたい電化製品をポータブル電源の出力ポートにつなげば準備OK。
パソコンや冷蔵庫など、安定した電源供給/継続した電力供給が求められる機器に最適です。
UPS・EPS機能は、台風接近時や計画停電など、予期される停電に備える場合に特に力を発揮します
\UPS/EPSについては、こちらの記事もご覧ください /
まとめ:ポータブル電源とは?使い道/使い方徹底ガイド
この記事では、ポータブル電源の基本的な知識から使い道、充電・給電などの使い方までを解説しました。
ポータブル電源は、アウトドアだけでなく、災害への備えや普段使いまで、私たちの生活を豊かにしてくれる便利なアイテムです。
この記事が、あなたのポータブル電源選びの参考になれば幸いです。
\ポータブル電源の基礎知識については、こちらの記事もご覧ください /
【目次:ポータブル電源の基礎知識(用語編)】
#1 ポータブル電源とは?使い道/使い方徹底ガイド
#2 ポータブル電源の容量(Wh)とは?容量選びのポイント
#3 ポータブル電源の定格出力とは?家電との関係や定電圧機能を徹底解説
#4 ポータブル電源の最大出力とは?最大出力の役割、起動電力との関係
#5 ポータブル電源の環境温度とは?夏の高温/冬の低温リスクと対策
#6 ポータブル電源の寿命とは?サイクル数/長持ちのコツを徹底解説!
#7 ポータブル電源の出力ポートとは?AC/DC種類、用途を徹底解説!
#8 ポータブル電源のバッテリー 充電/放電の仕組み リチウムイオン電池の種類・特徴
#9 ポータブル電源の波形と周波数 正弦波/矩形波/修正正弦波
#10 ポータブル電源の静音性とは?騒音レベル(dB)の目安と選び方
#11 ポータブル電源のスマホアプリとは?できること/使い方