みなさんこんにちは !
マンション各階に備え付けられている消火器が、玄関のすぐ脇に設置されていることを確認して少し安心した ありーな です
ポータブル電源はリチウムイオン電池を使っているため、一度発火してしまったら一大事です
中国製のモバイルバッテリーや電気自動車が火を噴く映像をたまに見て、ポータブル電源からの出火や火災を恐れている人も多いのではないでしょうか?
実際、ポータブル電源の事故はどれくらい起きていて、もし発火したらどうしたらよいのだろう?
というわけで、ポータブル電源の発火・火災・爆発の危険と注意点をまとめました
ぜひ最後までご覧ください
目次
ポータブル電源の爆発・発火・火災事故の実際
ポータブル電源には小型化した高容量・高出力なリチウムイオン電池が使われています。
リチウムイオン電池による事故(発火・火災・爆発など)は突然起こり、一度火が出てしまうとなかなか消えないと言われます。
まず最初にポータブル電源の火災事故は実際どのようなものかを調べてみました。
ポータブル電源の火災事故は毎年どれくらい起きているのか
消費者庁では消費者の生命・身体に被害を生じさせる事故等の発生・拡大防止を図るため、「事故情報データバンク」を公開しています。
このデータベースには消費者が生活を送る中で発生した事故の情報を蓄積しており、行政機関や地方公共団体、その他関係機関からのデータを集めています。
事故情報データバンクによる、過去3年に起きたポータブル電源の事故の数は毎年20件前後です。
年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
事故件数 ※ | 17件 | 24件 | 9件 |
※事故件数はデータベースを「ポータブル電源」で検索し、2022/10/3時点で掲載されていたもの
ポータブル電源の火災事故はどのような形で起きているのか
1年間を通したデータが揃っている2021年度分(2021年4月~2022年3月)24件のデータを抜き出し、その事故内容を項目に分けて調べてみました。
事故情報データバンクのデータは「調査中」や「記載情報なし」のものも多く完全なものとは言えませんが、限られた情報の中から傾向を読み取りました。
【消費者庁 事故情報データバンクのデータからみた火災事故の傾向】
✔ 発生場所は「住宅」12件が最多(但し、情報なし7件)
その他、事務所2件、自動車内2件、道路1件(情報なし7件)
✔ 使用状況は「充電中」6件が最多(但し、情報なし16件)
その他、使用中1件、分解/組立1件
✔ 初期症状は「出火(火が出て気づいたもの)」22件が最多
その他、異音2件
✔ 被害状況は「周辺焼損」10件が最多(但し、情報なし6件)
その他、本体焼損7件、住宅全焼1件※
✔ 購入先は「ネット通販」5件が最多(但し、情報なし19件)
※住宅全焼の1件は消防・警察はポータブル電源からの出火は否定的
上の分析に使った「2021年度発生 ポータブル電源の事故事例24件」の詳細を参考まで載せておきます。
【2021年度ポータブル電源 事故情報(No.1~12】
発生日順No. | 発生日 | 都道府県 | 事故内容 | 発生場所 | 使用状況 | 初期症状 | 被害状況 | 原因(特定) | 原因(推定) | 購入ルート | 販売事業者 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4月3日 | 大阪府 | その他 | 情報なし | 充電中 | 異音 | 周辺焼損 | 特定できず | 電池セル異常発熱 | ネット通販 | 輸入事業者不明 |
2 | 4月3日 | 大阪府 | 火災事故 | 住宅 | 情報なし | 出火 | 本体焼損 | 調査中 | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
3 | 4月18日 | 神奈川県 | 火災事故 | 住宅 | 情報なし | 出火 | 本体焼損 | 調査中 | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
4 | 6月9日 | 群馬県 | その他 | 情報なし | 情報なし | 出火 | 周辺焼損 | 特定できず | 電池セル異常発熱 | ネット通販 | 中国事業者 |
5 | 6月9日 | 群馬県 | 火災事故 | 情報なし | 情報なし | 出火 | 本体焼損 | 調査中 | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
6 | 6月15日 | 東京都 | 火災事故 | 事務所 | 充電中 | 出火 | 周辺焼損 | 調査中 | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
7 | 7月6日 | 福岡県 | 火災事故 | 情報なし | 分解/組立 | 出火 | 情報なし | 調査中 | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
8 | 7月28日 | 三重県 | 火災事故 | 住宅 | 情報なし | 出火 | 情報なし | 情報なし | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
9 | 7月28日 | 三重県 | 火災事故 | 情報なし | 情報なし | 異音 | 周辺焼損 | 情報なし | 情報なし | ネット通販 | 情報なし |
10 | 8月7日 | 兵庫県 | 火災事故 | 住宅 | 情報なし | 出火 | 情報なし | 調査なし | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
11 | 8月10日 | 和歌山県 | 火災事故 | 情報なし | 充電中 | 出火 | 周辺焼損 | 調査中 | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
12 | 8月14日 | 東京都 | 火災事故 | 住宅 | 情報なし | 出火 | 情報なし | 情報なし | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
【2021年度ポータブル電源 事故情報(No.13~24】
発生日順No. | 発生日 | 都道府県 | 事故内容 | 発生場所 | 使用状況 | 初期症状 | 被害状況 | 原因(特定) | 原因(推定) | 購入ルート | 販売事業者 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
13 | 9月20日 | 茨城県 | 火災事故 | 住宅 | 情報なし | 出火 | 本体焼損 | 調査中 | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
14 | 9月21日 | 滋賀県 | 火災事故 | 住宅 | 情報なし | 出火 | 本体焼損 | 調査中 | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
15 | 10月27日 | 三重県 | 火災事故 | 自動車内 | 情報なし | 出火 | 情報なし | 情報なし | 情報なし | ネット通販 | 情報なし |
16 | 10月27日 | 三重県 | 火災事故 | 道路 | 情報なし | 出火 | 情報なし | 情報なし | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
17 | 11月23日 | 兵庫県 | 火災事故 | 情報なし | 充電中 | 出火 | 周辺焼損 | 調査中 | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
18 | 2022年1月 | 情報なし | 発煙・発火・過熱 | 住宅 | 充電中 | 出火 | 周辺焼損 | 情報なし | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
19 | 1月5日 | 広島県 | 火災事故/発煙・発火・過熱 | 住宅 | 情報なし | 出火 | 本体焼損 | 調査中 | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
20 | 1月6日 | 東京都 | 火災事故 | 事務所 | 充電中 | 出火 | 周辺焼損 | 情報なし | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
21 | 2022年2月 | 情報なし | 発煙・発火・過熱 | 住宅 | 使用中 | 出火 | 本体焼損 | 情報なし | 情報なし | ネット通販 | 情報なし |
22 | 2月19日 | 佐賀県 | 火災事故 | 住宅 | 情報なし | 出火 | 周辺焼損 | 調査中 | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
23 | 2022年3月 | 情報なし | 火災事故 | 住宅 | 情報なし | 出火 | 住宅全焼 | 情報なし | 警察・消防否定的 | 情報なし | 情報なし |
24 | 3月17日 | 福井県 | 火災事故 | 自動車内 | 情報なし | 出火 | 周辺焼損 | 調査中 | 情報なし | 情報なし | 情報なし |
【消費者庁 事故情報データバンクから抽出したデータを加工し作表】
ポータブル電源の火災事故を起こさない為の注意点
ポータブル電源の事故を起こさないためには何に気を付けたら良いのか、火災事故を起こさないための注意点をまとめました。
1. 信頼できるメーカー・業者からポータブル電源を購入する
ポータブル電源を選ぶ時は、信頼できるメーカーの製品を選びましょう。
信頼できるメーカーかを見極めるポイントは次の通りです。
✔ メーカーの公式ホームページを見て、安全に対する会社の考えや安全に配慮した製品設計・製造体制などを確認する
✔ 製品の安全性・信頼性を保証する外部認証マーク・推奨マークの取得状況を確認する
✔ メーカーと販売者が異なるネット通販ではなく、メーカーの公式サイトから購入する
✔ ユーザー登録・アフターサービス・製品保証がしっかりしたメーカーを選ぶ
外部認証マーク・推奨マークには次のようなものがあります。
【外部認証マーク・推奨マークの例】
マーク | 認証名 | 概要 |
防災製品等推奨品マーク | 日本の一般社団法人防災安全協会が、災害時に役立つ安全な防災製品と認められた製品に与える認証マーク | |
PSEマーク | 日本の法律(電気用品安全法)で定められた安全認証。 電気用品の製造・輸入などを行う事業者が、法律に定められた安全基準を満たし手続き等義務を履行している場合に表示できるマーク | |
CEマーク | EUの法律で定められた安全性能基準規格 | |
FCCマーク | アメリカの通信・電信および電波の安全規格 | |
RoHS(ローズ) | EUによる電子・電機機器における特定有害物の使用制限 |
電気用品安全法の規制対象となる電気製品は、PSEマークが表示された製品でなければ国内で販売できませんが、交流電力を出力するポータブル電源はこの規制対象となっていません。そのためPSEマークを取得していない、国内の安全基準を満たしていないポータブル電源も売られているのが実態です
※PSEマークは元々直流の「電池」を対象に作られた認証制度です
最後に信頼性の薄いメーカーのポータブル電源を、ネット通販で購入したことにより起きたトラブル・火災の事例を1つ紹介します。
【ネット通販で購入したポータブル電源が出火し周辺焼損した事例】
ポータブル電源充電中にバッテリー内部が短絡(ショート)して異常発熱を起こし発火。短絡した原因は特定できなかった上に、輸入した業者も特定できなかった。
当該製品を製造した中国の事業者は、再発防止措置として同社ホームページに情報を掲載するとともに、当該製品に付属しているACアダプターの無償交換を実施した。
【独立行政法人 製品評価技術基盤機構 事故情報データベースで検索した事例を要約】
2. 火災発生リスクが少ないポータブル電源を選ぶ
2つ目はポータブル電源自体の火災発生リスクを減らすことです。
ポータブル電源の安全制御を行うBMS搭載機種を選ぶ
信頼性が高いと評価されているメーカーのポータブル電源には、BMS(バッテリーマネジメントシステム)が搭載されています。
BMSはバッテリーの電圧・電流・温度を監視し適切な管理・制御を行うシステムで、過充電や過放電、過電流などを防止します。
安全制御機能名※ | 内 容 |
過電圧保護 | 過剰な電圧がかかるのを防ぐ機能 |
過電流保護 | 過剰な電流が流れるのを防ぐ機能 |
過充電保護 | 充電が満タンになると、それ以上充電しない機能 |
過放電保護 | 電圧が一定基準より下がった時に放電を防ぐ機能 |
低電圧保護 | 電圧が一定基準より下がった時に機能を停止する機能 |
短絡保護 | 許容電流以上流れた場合機能を停止する機能 |
温度保護 | システムが高温になった時に動作を停止し温度を下げる機能 |
※ポータブル電源に搭載されているBMS機能はメーカー・機種などによって異なります
火災のリスクが少ないリン酸鉄系リチウムイオン電池の製品を選ぶ
ポータブル電源はこれまで「三元系リチウム電池」が主流でしたが、最近は「リン酸鉄リチウムイオン電池」を使った機種が次々に出てきています。
リン酸鉄リチウムイオン電池は、エネルギー密度が高く、過充電・過放電状態になっても爆発しない特徴があり、事故が起きたとしても「発煙するだけで済む」という安心感があります。
「三元系」のポータブル電源もBMS(バッテリーマネジメントシステム)を搭載することにより安全性を高めていますが、更に安全なポータブル電源が欲しい場合は「リン酸鉄」を使ったポータブル電源がおすすめです。
現在、Bluetti(ブルーティ)、EcoFlow(エコフロー)などのポータブル電源では、リン酸鉄リチウムイオン電池を採用した機種が多く販売されています。
https://www.sonaelarena.com/ecoflow-delta/3. ポータブル電源の使用方法・保管方法に注意する
火災発生のリスクを減らすためにはポータブル電源の正しい使用方法、保管方法を守ることも大切です。
まずはポータブル電源の説明書(マニュアル)をよく読み、正しく使い・保管するように努めましょう。
特にリチウムイオンバッテリーを痛め、過充電・短絡(ショート)・加熱につながるような保管方法・使用方法をしないようにしましょう。
✔ 温度が上がるような保管・使用しない(暖房や直射日光の当たる所、炎天下の車中など)
✔ 充電のしっぱなし・繋ぎっぱなしをしない(満充電になったらプラグを外す)
✔ 付属されている正規の充電器やメーカー指定の物を使用しましょう
✔ 強い衝撃を与えることは避ける(ぶつけたり落としたりするなど)
✔ 水にぬらしたり蒸気にあてたりしない(雨の中での使用、濡れた手で使用など)
✔ コンセントに針金などの金属を素手で差し込まない(子供のいたずらなど)※
✔ 各機種で定められた最大出力や定格電力以上の電化製品をつなげない
✔ 粉塵や木屑、化学物質が舞う場所、振動が多い場所では使わない
✔ ポータブル電源の分解や改造をしない
※コンセントカバー、USBキャップなどは100均やamzonなどで買うことができます
ぶつけたり落としたりして強い衝撃を与えてしまった場合、不安が残る場合は使用を止めてメーカーに相談しましょう。時間が経ってから発火するおそれもあります
【ポータブル電源の誤った使用方法が火災を引き起こした事例 1】
太陽光パネルから充電している時にポータブル電源から出火。出火原因は直列につないだ複数枚の太陽光パネルからの発電により、ポータブル電源に許容範囲を超える電圧がかかり、製品が過負荷状態となったため。
【ポータブル電源の誤った使用方法が火災を引き起こした事例 2】
ポータブル電源を充電している時に出火。出火原因は充電時に間違って「出力端子」と「入力端子」を接続してしまい過充電状態となったため。安全対策(BMSなど)が施されていなかった製品だったため起きた火災といえる。
4.ポータブル電源の異音・異臭・異状には敏感に対応する
ポータブル電源の出火前に異音や異臭、異状に気づいたという報告があります。
もし前兆に気づいた場合は、すぐにポータブル電源の使用をやめて安全を確保し、しばらく目を離さないなど敏感に対応しましょう。
【ポータブル電源の異状に気づき対応したが出火した事例】
キャンプでポータブル電源を使用した後、自宅で充電している時の出来事。充電を開始して6~8時間経過した頃、「パチパチ」という異音が出始めたことに気づく。すぐにACアダプターのDCプラグを外したが異音は止まらず、約30分後に大きな破裂音と共に発煙・出火した。
【独立行政法人 製品評価技術基盤機構 事故情報データベースで検索した事例を要約】
安全面から言うと、就寝中など異状に気づきにくい環境でポータブル電源へ充電するのはできるだけ避けた方が無難です
爆発・発火・火災事故が起きてしまった時の対処法
もし目の前でポータブル電源が突然破裂・出火し煙や火花が出始めたら、冷静な判断が取れるでしょうか。
東京都消防局の報道発表資料「リチウムイオン電池からの火災にご注意を」には、万が一発火した時の対処法として次のように書かれています。
目の前で火花が飛び散り、ポータブル電源の周りに炎が広がっているのにも関わらず、「近寄らず」「火花がおさまるのを待つ」なんてことが本当にできるのでしょうか?
パニックになった中でそんなことできる自信がありません。
その上、ネット上には「リチウムイオン電池の火災には水をかけてはいけない」という情報まであって、一体どうしたらよいのか分からなくなってしまいました。
そこで最寄りの消防署、ポータブル電源メーカー2社、消火器メーカー2社に直接聞いてみました。
最寄りの消防署に聞いてみた
Q:ポータブル電源(リチウムイオン)火災の特徴を教えてください
A: リチウムイオン電池に火がつくと化学反応を起こし可燃性ガスを発生します。そこに火がつき燃えるので油火災のように空気を遮断しても収まりません。ポータブル電源内にあるエネルギーが発する熱が出尽くすまで燃え続けます
Q:では火災が起きたらどのような対応をとればいいのですか?
A: 段階によって対応が異なります。ポータブル電源から火が出ておらず煙だけの場合、電源を抜いて周りにあるものをどかししばらく様子を見てください。この段階で水をかけると余計に悪化させ発火や破裂を引き起こす恐れがあります。
A: すでに炎がでている段階であれば消火器か水をかけてください。但し、少量の水だと熱を持っている内部まで届かないため消火できません。大量の水をかけるか水に沈めれば効果はあります。初期消火に並行して早めに119へ通報してください。
Q:消火器はどのようなものが良いですか?
A: リチウム火災専用の消火器か電気火災(C火災)に対応したABC消火器があれば初期消火に役立ちます。消火器で初期消火するとともに早めに119へ通報してください。
ポータブル電源メーカー2社に聞いてみた
Q:もしポータブル電源が発火した場合、どのように対応したらよいでしょうか?
A: 電気火災にも対応できるABC消火器を使用してください。
A: 万が一の場合、水系消火器を使わず、必ず粉末消火器などの青いマークの消火器(電気火災(C火災)対応)を使用してください。
消火器メーカー2社に聞いてみた
家にも消火器を備えた方がよさそうなので、消火器メーカー2社にも問い合わせてみました。
Q:ポータブル電源(リチウムイオン電池)火災にはどのような消火器を使うのが良いのでしょうか?
A: 電気火災(電気設備のショートが原因の火災)に対応できる業務用の「ABC消火器」でも初期消火に対応できますが、専用の薬剤をかぶせるように撒いて消火する「リチウム火災専用消火器」が最適です。
A: 粉末消火器と比べると冷却作用と浸透性に優れ、放射時間も長く深部火災を確実に消火できる液体タイプの消火器(強化液(中性)消火器)を推奨させて頂いております。強化液(中性)消火器は、適応火災区分のC火災(電気火災)にも対応しております。
ABC消火器とは、次のA~Cの火災に対応する消火器をいいます
普通火災(A火災):紙や木材、繊維などが燃える火事
油火災(B火災):石油類などの可燃性液体や半固体油脂類が燃える火災
電気火災(C火災):電気設備のショートが原因の火災
ポータブル電源(リチウム)火災におすすめの消火器
消防署やポータブル電源メーカー、消火器メーカーからの回答をまとめると、ポータブル電源(リチウムイオン電池)火災には次のような消火器が適しています。
業務用消火器とは、消火器の設置義務がある事業所に置くことができる消火器で、消火能力や使用範囲が優れている反面法定点検の義務があります。「業務用消火器を一般家庭で使って良いの?」と思うかもしれませんが、それは問題ありません。事業所では必要となる法定点検の義務も一般家庭は必要ありません。
まとめ
ポータブル電源(リチウムイオン電池)の火災事故は毎年20件前後起きていますが、火災事故を起こさないためのポイントをおさえておくことで、火災事故のリスクは大きく減らせます。
【ポータブル電源の火災事故のリスクを起こさないための注意点】
✔ 信頼できるメーカー・業者からポータブル電源を購入する
✔ 火災発生リスクが少ないポータブル電源を選ぶ
✔ ポータブル電源の使用方法・保管方法に注意する
✔ ポータブル電源の異音・異臭・異状には敏感に対応する
万が一ポータブル電源の事故(爆発・発火・火災など)が起きた場合は、慌てることなく次の手順に沿って初期消火を試みてください。
【ポータブル電源事故発生時の初期消火の手順】
0. もしものことを想定して消火器を備えておく
1.炎がでていない段階なら、電源を抜き周囲のものをどかししばらく様子を見る
2. 炎が出ている段階なら、消火器か大量の水で初期消火を試みる
3.消防署(119番)に通報する
リチウムバッテリーから飛び散った液体などが皮膚や衣服に付着したり目に入ったりした場合、こすらず水で洗浄した後に直ちに医師に相談してください