みなさんこんにちは ! 管理人のありーなです
ポータブル電源を選ぶ際、容量や出力だけでなく「波形」と「周波数」という言葉を目にする方も多いのではないでしょうか?
「波形って何?種類があるの?」
「周波数って何?50Hzと60Hzの違いは?」
「ポータブル電源の波形と周波数はどう選べばいいの?」
これらの疑問を解決するために、この記事ではポータブル電源の「波形」と「周波数」に焦点を当て、その違いや選び方をわかりやすく解説していきます。
●ポータブル電源の波形について知りたい!
●ポータブル電源の周波数について知りたい!
そんな方はぜひ続きをご覧ください。
ポータブル電源の波形は正弦波、周波数は50Hz/60Hz切り替えに対応した機種を選ぶのがおすすめです
目次
1. ポータブル電源の波形とは?
ポータブル電源の「波形」とは、AC出力ポートから出力される交流(AC)電気の形状のことです。
電気には直流(DC)と交流(AC)がありますが、ポータブル電源に内蔵されたバッテリーに蓄えられているのは直流(DC)電気です。
これを家庭用コンセントと同じように使える交流(AC)電気に変換する際に、インバーターという装置が使われます。
このインバーターを通して作られる交流(AC)電気の形状が「波形」として現れます。
ポータブル電源の波形には、主に以下の3種類があります。
【ポータブル電源の波形】
正弦波(せいげんは)
矩形波(くけいは)
修正正弦波(しゅうせいせいげんは)=疑似正弦波(ぎじせいげんは)
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
2. ポータブル電源の3つの波形の特徴
【波形を指定してポータブル電源を調べる方法】
価格.comのウェブサイトでは、「波形」というキーワードで、ポータブル電源をより詳細に検索することができます
1.カテゴリー選択:
「家電」カテゴリを選択してください
2.商品種別選択:
「電源・電池」→「ポータブル電源」の順に選択します
3. 詳細検索:
左側の検索メニューから、「出力」や「出力波形」といった項目を選択し、さらに「正弦波」「修正正弦波」などを選択することで、より絞り込んだ検索が可能です
1) 正弦波(純正弦波)のポータブル電源
正弦波は、自然界の波動と似た滑らかな曲線を描く、最も安定した交流波形です。
家庭用コンセントから供給される電気も、この正弦波が採用されています。
【正弦波の特徴】
安全性:
正弦波は、電気機器に優しく、故障や発火のリスクを低減します
安定性:
電圧が安定しているため、精密機器も安心して使用できます
効率性:
電気機器の性能を最大限に引き出し、エネルギー効率を高めます
ほとんどの家電製品は正弦波を前提に設計されており、正弦波以外の波形では、電気製品の寿命が短くなったり、正常に動作しない可能性があります。高負荷機器にも対応し、エアコンや冷蔵庫など、大きな電力を消費する機器も安定して駆動できます
2) 矩形波(くけいは)のポータブル電源
矩形波とは、波形が長方形のようにカクカクとした形状をしている交流波形のことです。
最も安価ですが、正弦波と比較すると電圧が急激に変化するため電気機器に負荷がかかりやすく、故障の原因となる可能性があります。
矩形波のポータブル電源はそれほど多くありません。
【矩形波の特徴】
コストが安い
利用できる電化製品が限られる
電化製品への負荷が大きい
【矩形波のポータブル電源が市場で見つけにくい理由】
電気機器への悪影響:
矩形波は、精密機器の動作を不安定にさせたり、寿命を縮める可能性があるため、一般消費者向け製品には採用されにくいから
安全性の問題:
矩形波は、電気機器の故障だけでなく、火災の原因となる可能性も否定できないから
技術の進歩:
近年では、より高品質な正弦波や修正正弦波を生成できる技術が開発されており、矩形波を採用するメリットが少なくなっているから
3) 修正正弦波のポータブル電源
修正正弦波は、矩形波を滑らかにすることで、正弦波に近づけた波形で、擬似正弦波とも呼ばれます。
正弦波に比べると波形がやや粗いですが、矩形波に比べると安定しており、幅広い家電製品に使用できます。
【修正正弦波の特徴】
正弦波よりコストを抑えられる
利用できる電化製品が限られる
電化製品への負荷がやや大きい
修正正弦波は弦波に比べて品質が劣ります。正弦波に比べて波形が安定しておらず、一部の精密機器では正常に動作しない場合があります。また、インバーターやモーターを搭載したような高負荷の機器には不向きといったデメリットもあります
3. ポータブル電源の「周波数」
1)交流(AC)電気で動く電化製品の周波数
日本の商用電源は、地域によって周波数が異なり、東日本が50Hz、西日本が主に60Hzとなっています。
【商用電源の周波数地域】
50Hz地域:
北海道電力/東北電力/東京電力
60Hz地域:
北陸電力/関西電力/中国電力/九州電力/沖縄電力
50Hz/60Hz混合地域:
中部電力(地域による)
電化製品には、この周波数に合わせて設計されたものが多く、周波数表示を確認することが重要です。
【電化製品の周波数】
50Hz:東日本地域用
60Hz:西日本地域用
50Hz/60Hz:東日本・西日本どちらでも使用可能
モーターの回転数は周波数に比例するため、異なる周波数の電圧を供給すると、モーターの回転数が変化し、製品の性能が低下したり、故障の原因となることがあります。
また、周波数の違いによって電流の流れる経路や電磁誘導の影響が変わり、発熱量が増加し、火災の原因となる可能性があります。
【周波数とは】
周波数とは電気のプラス(+)、マイナス(-)が1秒間に何回入れ代わるのかを表しています。50回入れ替わるのが50Hz、60回が60Hzです
電化製品を購入する際は、必ず周波数を確認し、ご自身の住んでいる地域の周波数に対応した製品を選ぶようにしましょう。特に、モーターを使用した家電製品(洗濯機、冷蔵庫など)は、周波数によって性能が大きく左右されるため、注意が必要です
2) ポータブル電源の周波数
ポータブル電源を選ぶ際には、周波数切替機能の有無も重要なポイントです。
周波数切替機能付きのポータブル電源であれば、場所を選ばずに使用でき、より便利に活用することができます。
① 周波数の切り替え機能
50Hzもしくは60Hzにのみ対応したポータブル電源もありますが、多くのポータブル電源は50Hzと60Hzの両方に対応しており、周波数を切り替えることができます。
例えば、Anker、Bluetti、EcoFlow、Jackeryといった人気メーカーの最近の機種は、ほとんどが周波数切替機能を搭載しています。
② 周波数切替の方法
周波数の切り替え方法は、機種によって異なりますが、多くの場合、専用アプリを使って簡単に行えます。
スマートフォンでアプリを操作し、数タップするだけで、50Hzと60Hzの間で切り替えることができるのです
③ なぜ周波数切替機能が必要なのか?
日本国内では、地域によって周波数が異なるため、ポータブル電源の周波数を切り替える機能があると、場所を選ばずに使用できるというメリットがあります。
例えば、東日本から西日本へ旅行する際、ポータブル電源の周波数を変更することで、現地の家電製品を使用することができます。
まとめ:ポータブル電源の波形と周波数
この記事では、ポータブル電源の波形と周波数について詳しく解説しました。
ポータブル電源を選ぶ際は、容量や出力だけでなく、波形と周波数も確認し、ご自身の使用目的に合った製品を選ぶようにしましょう。
特に、波形は正弦波、周波数は50Hz/60Hz切り替えに対応した機種を選ぶことをおすすめします。
\ポータブル電源の基礎知識については、こちらの記事もご覧ください /
【目次:ポータブル電源の基礎知識(用語編)】
#1 ポータブル電源とは?使い道/使い方徹底ガイド
#2 ポータブル電源の容量(Wh)とは?容量選びのポイント
#3 ポータブル電源の定格出力とは?家電との関係や定電圧機能を徹底解説
#4 ポータブル電源の最大出力とは?最大出力の役割、起動電力との関係
#5 ポータブル電源の環境温度とは?夏の高温/冬の低温リスクと対策
#6 ポータブル電源の寿命とは?サイクル数/長持ちのコツを徹底解説!
#7 ポータブル電源の出力ポートとは?AC/DC種類、用途を徹底解説!
#8 ポータブル電源のバッテリー 充電/放電の仕組み リチウムイオン電池の種類・特徴
#9 ポータブル電源の波形と周波数 正弦波/矩形波/修正正弦波
#10 ポータブル電源の静音性とは?騒音レベル(dB)の目安と選び方
#11 ポータブル電源のスマホアプリとは?できること/使い方