みなさんこんにちは ! 管理人のありーなです
「ポータブル電源は欲しいけど、使う機会があまりないのでコスパが悪い!」
そう考えている人も多いのではないでしょうか?
そんな人におすすめしたいのがポータブル電源の「普段使い」です。
最近のポータブル電源は「毎日使っても10年使える」と言われるほど長寿命になり、寿命を気にせず毎日でも使えるようになりました。
今回の記事では「ポータブル電源の普段使い」について詳しく紹介します。
●ポータブル電源の「普段使い」の仕方を知りたい!
●「普段使い」がしやすくなった状況の変化を知りたい!
そんな方はぜひ続きをご覧ください。
電気代の節約にも役立つ「普段使い」は、ポータブル電源を持つメリットを増やしてくれるおすすめの使い方です。電気代を節約し快適な生活も実現したいという人は必見です!
目次
1. ポータブル電源の「普段使い」という使い方
最近よく耳にするようになったポータブル電源の「普段使い」。
ポータブル電源の「普段使い」とは、キャンプやアウトドア、車中泊などの趣味での利用や、防災・非常時利用とは異なる目的で、普段の生活の中でポータブル電源を使うことです。
ポータブル電源メーカーJackery(ジャクリ)のWEBサイトには、「ポータブル電源を普段使いする8つの方法」が紹介されています。
【ポータブル電源を普段使いする8つの方法】
①屋外やコンセントから遠い場所での電源確保
②ブレーカーを気にせず出力の大きい家電を使う
③太陽光発電で作った電気を使う
④深夜や早朝に充電し電気代を節約する
⑤ホームパーティーやおうちキャンプを楽しむ
⑥より良い農業を実践する
⑦ガーデニングを充実させる
⑧在宅ワークに活用して電源の不安を解消!
※ 出典:Jackery WEBサイト「ポータブル電源を普段使いする方法は多彩!製品を選ぶ7つのコツを紹介」
これらの使い方は、大きく2つに分類できます。
【ポータブル電源の普段使いの方法】
1) ポータブル電源を使い、電源を「確保」する使い方
2) ポータブル電源を使い、電気代を「節約」する使い方
それぞれの使い方について、詳しく見ていきましょう。
1) ポータブル電源を使い、「電源を確保する」使い方
「ポータブル電源を使い、電源を確保する使い方」に分類できるのは、以下の6つです。
①屋外やコンセントから遠い場所での電源確保
②ブレーカーを気にせず出力の大きい家電を使う
⑤ホームパーティーやおうちキャンプを楽しむ
⑥より良い農業を実践する
⑦ガーデニングを充実させる
⑧在宅ワークに活用して電源の不安を解消!
ポータブル電源は、持ち運びが容易なため、コンセントがない場所(庭や畑、ベランダなど)での屋外作業やイベント、コンセントが足りない場面(在宅ワークなど)で役立ちます。
2) ポータブル電源を使い、「電気代を節約する」使い方
「ポータブル電源を使い、電気代を節約する使い方」に分類できるのは、以下の2つです。
③太陽光発電で作った電気を使う
④深夜や早朝に充電し電気代を節約する
③の方法ではポータブル電源とソーラーパネルが必要になりますが、④の方法ではポータブル電源単体でも可能です。
実際にどの程度電気代を節約できるのか、詳しく見ていきましょう。
「③太陽光発電で作った電気を使う」での電気代節約効果
ポータブル電源にソーラーパネルを接続すると、太陽光発電で発電した無料の電気を蓄えられます。
この無料の電気で家電製品を動かせば、電気代の節約につながります。
現在の電気料金を見ると、1000Wh(=1kWh)クラスのポータブル電源を使った場合、ポータブル電源1回の充電で節約できる電気代は数十円程度です。
【電気料金の一般的な計算方法】
電気料金の計算方法は一般的に、A基本料金+B電力量料金+C再エネ賦課金の合計ですが、電気の使用量によって変動するのはB電力量料金とC再エネ賦課金です。
電気の使用量を減らせば電気料金の節約に繋がりますが、B-1従量料金単価やB-2燃料費調整単価、C再エネ賦課金単価が値上がりすると、電気料金負担は簡単に増えてしまいます
容量1000Whクラスのポータブル電源を1回充電しても、節約できる電気代は34円程度です。仮に1000Wh(34円)分の電気を2日に1度のペースで使えたとしても(※1)、1年で節約できる電気代は6,205円、10年間使ったとしても62,050円程度にしかなりません(※2)。
このように、電気代の節約だけでポータブル電源の元を取ることはできません。しかし、ポータブル電源を持つ価値は、普段使いによる「電気代節約」だけではありません。災害・非常時の「保険」としての役割や、キャンプ・アウトドアでの「便利さ」、自分で電気を作れることによる「様々なメリット」などを総合的に考えると、ポータブル電源のコスパは決して悪くありません
※1 ソーラーパネルによる発電は天候次第で毎日できるわけではありません
※2 リン酸鉄リチウムイオン電池搭載機種なら毎日使っても10年は使えます
「④深夜や早朝に充電し電気代を節約する」での電気代節約効果
この方法は、電力会社と夜間割引が適用されるプランを契約している場合にのみ使える節電方法です。
例えば、東京電力の「夜トクプラン」などが該当します。
節約できるのは、通常の料金と夜間割引料金の差額のみとなります。
1000Whクラスのポータブル電源を使った場合、1回の充電で節約できる電気代は数円程度です。
【東京電力「夜トクプラン」電気料金の計算方法】
東京電力「夜トクプラン」の電気料金計算方法は基本的に同じです(A基本料金+B電力量料金+C再エネ賦課金の合計)。「夜トクプラン」と「従量電灯B」を比べると、基本料金は契約アンペア数に応じて約65円~388円異なりますが、ここでは電気使用量によって変動する数字のみで比較します。
夜間割引料金が適用される「夜トクプラン」と、通常の「従量電灯B」契約における金額面での違いは、以下の通りです
従量電灯B | 夜トク8(エイト) 2023年12月時点 | 従量電灯B 2024年7月時点 |
B-1従量料金 ※1 | @31.64円/kWh | @36.4円/kWh |
B-2燃料費調整単価 ※2 | @▲6.09円/kWh ※3 | @▲6.09円/kWh ※3 |
C再エネ賦課金単価 ※2 | @3.49円/kWh | @3.49円/kWh |
合計 | 29.04円/kWh | 33.8円/kWh |
※2 B-2燃料費調整額単価とC再エネ賦課金単価は夜トク8も従量電灯Bも同額
※3 2024年8月~10月使用分は政府の酷暑乗り切り緊急支援で▲4.0円/kWhの補助があるがその分は考慮していない数字
上記の表から、容量1000Whクラスのポータブル電源を1回充電した場合、夜トク8では29.04円/kWh、従量電灯Bでは33.8円/kWhとなり、4.76円/kWhの節約になることがわかります
容量1000Whクラスのポータブル電源を1回充電しても、節約できるのはたったの4.76円です。ポータブル電源を普段使いで365日使ったとしても(※1)、1年間で節約できるのは1,737円、10年続けたとしても17,374円程度です(※2)。今後B-2燃料費調整額の高騰やC再エネ賦課金単価の改定が行われれば、電気料金の節約もそれに伴って増えていきます
※1 AC充電による充電は毎日可能なため1年365日使うことができます
※2 リン酸鉄リチウムイオン電池搭載機種なら毎日使っても10年は使えます
【特におすすめな「普段使い」方法】
ここまでポータブル電源の普段使いの方法を見てきましたが、最もおすすめなのは、
「③太陽光発電で作った電気を使う」使い方です。
ソーラー発電した電気を毎日の生活の中で使う「普段使い」は、その電気の使い道は自由です。「太陽光発電で電気を作り、日常生活で使う」ことができるのが、ポータブル電源の普段使いにおける強みと言えるでしょう
2. ポータブル電源の「普段使い」を取り巻く状況変化
ポータブル電源の「普段使い」を取り巻く状況は、近年大きく変化しています。
状況の変化により、ソーラー発電した電気を日常生活で使う「普段使い」が、これまで以上に広がっています。
その状況の変化を2つご紹介します。
【ポータブル電源の「普段使い」を取り巻く状況変化】
1) ポータブル電源の性能が向上した
2) ポータブル電源を、趣味以外の目的で欲しいと考える人が増えた
1) ポータブル電源の性能が向上した
最新機種が発表される度に、ポータブル電源の機能・性能は大きく進化しています。
その中でも、ポータブル電源の普段使いに特に大きな影響を与える要素を3つご紹介します。
【ポータブル電源の普段使いに影響を与える要素の変化】
① 長寿命:毎日でも10年以上使えるようになった
② 高出力:定格出力が大きくなり、多くの家電を使えるようになった
③ 急速充電:太陽光発電機能が向上し、より早く蓄電できるようになった
① 長寿命:毎日でも10年以上使えるようになった
ポータブル電源の寿命は、一般的に「サイクル数」で示されます。
サイクル数とは、0%から100%まで充電し、その後0%まで放電する回数を指します。
最近発売されるポータブル電源の多くは、リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載しており、従来の三元系リチウムイオン電池と比較して、サイクル数が大幅に向上しています。
三元系リチウムイオン電池のサイクル数が500~800回程度だったのに対し、リン酸鉄リチウムイオン電池では3000~3500回程度、約6倍の長寿命です。
このため、多くの機種が「毎日使っても10年間使える」と謳うようになり、ポータブル電源をより気軽に普段使いできるようになりました。
② 高出力:定格出力が大きくなり、多くの家電を使えるようになった
ポータブル電源で家電製品を使うためには、ポータブル電源の定格出力が、家電製品の消費電力を上回っている必要があります。
消費電力の大きい家電製品(調理家電やドライヤー、暖房器具など)を使うには、以前は容量2000Wh以上の超大容量ポータブル電源が必要でした。
しかし最近では、容量1000Wh台のポータブル電源でも、定格出力が1500W以上の機種が登場しており、より小型のポータブル電源でも消費電力の高い家電製品を使えるようになりました。
③ 急速充電:太陽光発電機能が向上し、より早く蓄電できるようになった
ポータブル電源を普段使いするためには、充電速度も重要です。
特に、ソーラー発電した無料の電気を普段使いするためには、充電時間が短いほど便利です。
最近のポータブル電源は、急速充電に対応した機種が増えており、AC充電だけでなく、ソーラー充電機能も強化されています。
ソーラー充電時間を短縮するためには、ポータブル電源側の機能向上に加え、ソーラーパネル側の機能向上も必要になります。
ソーラー発電機能の向上により、短時間で多くの電気を作れるようになったため、ポータブル電源の普段使いがより便利になりました。
【ポータブル電源の性能向上の例】
ポータブル電源の性能向上の参考例として、ジャクリが販売している容量1000Whクラスのポータブル電源2機種を比較してみます
機種名 | Jackery 1000 | Jackery 1000Plus |
外観 | ||
発売年月 | 2020年6月 | 2023年7月 |
① サイクル数 | 500回(80%) 三元系リチウムイオン電池 | 4000回(70%) リン酸鉄リチウムイオン電池 |
② 定格出力 | 1000W | 2000W |
③ ソーラー充電時間 (200Wで比較) | 8時間(200W) | 9時間(200W) |
③ ソーラー充電時間 (最短時間で比較) | 8時間(200W) | 2時間(800W) |
2) ポータブル電源を、趣味以外の目的で欲しいと考える人が増えた
㈱renty実施アンケート「ポータブル電源はどう選ぶ?選び方・メーカー・価格帯などを調査しました!」の数字を参照しグラフ化
ポータブル電源の「普段使い」を取り巻く状況変化の2つ目は、ポータブル電源を趣味以外の目的で購入したいと考える人が増えたことです。
株式会社rentyが2023年6月に実施したアンケート結果によると、ポータブル電源を購入した・購入を検討している人のうち、50%がキャンプやアウトドア、車中泊用、45%が防災グッズ・非常用・備蓄用として購入を考えているようです。
この結果から、ポータブル電源を防災目的で購入する人が、趣味目的で購入する人に迫ってきていることが分かります。
またエレコム株式会社が2023年2月に防災グッズに関する意識調査「準備できていない防災グッズ」によると、回答者の61%がポータブル電源を準備できていないと回答しており、「ポータブル電源を本当は準備したいけどできていない」状況にある人が多いことが分かります。
このことから、「ポータブル電源を防災グッズ、非常用、備蓄用として欲しい」という潜在的なニーズは非常に大きいと考えられます。
まとめ
ポータブル電源の性能向上により、ポータブル電源の普段使いは以前よりも格段にやりやすくなりました。
また、電気代の高騰といった社会状況の変化により、ポータブル電源を普段使いすることで得られるメリットは、これまで以上に大きくなっています。
「値段が高い!」と思われがちなポータブル電源ですが、「災害・非常時への備え」や「キャンプやレジャーでの使用」の他に「普段使いでの電気代節約」という目的も加えて購入すれば、決して高い買い物ではありません。
ポータブル電源とソーラーパネルをセットで購入することで、災害時でも平常時でも自分で電気を作れるという強みが手に入ります。
その力を最大限に活用し、ソーラー発電で蓄えた無料の電気を日々の生活の中で活用すれば、ポータブル電源を購入するメリットを最大限に得られるでしょう。