みなさんこんにちは ! ありーなです
「ポータブル電源の波形って何?」「ポータブル電源の周波数って何?」「波形と周波数はどれを選べばいいの?」
そんな疑問にお答えします
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目次
直流(DC)電気と交流(AC)電気
電気には直流(DC)と交流(AC)がありますが、今回の「波形と周波数」は交流(AC)に関するお話です。
直流(DC)とは電圧/電流の大きさは変化せず、常に一定方向に向かい電気が流れるもので、主なものとしてソーラーパネルや乾電池があります。
交流(AC)とは電圧/電流の大きさと向きが周期的に変化するもので、発電所から送られてくる家で使う電気や、発電機が主たるものです。
この周期的な変化をグラフで見ると「波形」となっており、今回の話題はポータブル電源にコンセントを挿して使う時の「交流(AC)電気」の「波形」についてです。
ポータブル電源で使う交流(AC)電気
ポータブル電源には家庭のコンセントと全く同じ見た目の「AC出力ポート」が付いており、電化製品のプラグを挿しこめば普段と変わらず使えます。
そのため、ポータブル電源から出てくる電気は家庭のコンセントと同じものだと思ってしまいますが、実はその電気にも違いがあります。
その違いは先ほどの「波形」として見ることができ、ポータブル電源の機種によってその「波形」は異なります。
ポータブル電源は直流(DC)で電気を溜めており、その直流の電気をインバーターで交流(AC)に変換します。
ポータブル電源の「波形」と言うと、AC出力ポートから出力される「交流(AC)電気」の波形のことです。
ポータブル電源の3つの波形
ポータブル電源の「波形」は大きく3種類あります。
正弦波(せいげんは)と矩形波(くけいは)と修正正弦波で、選ぶべきは「正弦波」のポータブル電源です。
正弦波のことを純正弦波、修正正弦波のことを疑似正弦波と呼ぶこともあります。
「波形」の違いはAC出力ポートに接続する電化製品の動きに影響を与え、波形によっては電化製品が使えなかったり、性能を落として寿命を縮めるリスクとなります。
1) 正弦波(純正弦波)のポータブル電源
「正弦波」は、滑らかできれいに続く最も理想的な波形をしています。
なめらかな曲線で規則正しいので、安全性がもっとも高い波形です。
家庭で使うコンセントからは正弦波の交流(AC)電気が流れており、ほとんどの電化製品は「正弦波」に対応して作られています。
波形が乱れると、故障や不具合の原因となりかねません。
つまりポータブル電源を購入するなら、「正弦波」のポータブル電源を選ぶべきです。
現在では多くのポータブル電源で「正弦波」が採用されていますが、正弦波はコストが高くなる傾向があります。
安価なポータブル電源の中には正弦波以外の機種もあるため、購入時には確認が必要です。
人気ポータブル電源メーカー4社(Anker, Bluetti, EcoFlow, Jackery)のポータブル電源は、もちろん全て「正弦波」です
2) 矩形波(くけいは)のポータブル電源
矩形(くけい)とは、簡単に言うと長方形のことで、「矩形波」はカクカクした波形(長方形)が特徴です。
他の方の記事を見ると「矩形波」のポータブル電源も存在するようですが、ネット上には見つかりませんでした。
コストが安いのが矩形波の売りなので、よっぽど安いポータブル電源を買う時以外は気にしなくてよいのかもしれません
3) 修正正弦波のポータブル電源
「修正正弦波(疑似正弦波)」とは「矩形波」より「正弦波」に近づけた中間的な波形で、疑似正弦波ともいわれます。
製造コストが安く設計が比較的簡単なため一部のポータブル電源で採用されていますが、使える電化製品が限られます。
インバーター内蔵やモーター搭載の電化製品、精密機器には使えないので、事前によく確認する必要があります。
価格.comのWEBサイトには「波形」で検索できる機能があります。カテゴリー「家電」を開き左側の家電名メニューから「電源・電池」「ポータブル電源」を選択します。左側の検索メニュー「出力」「出力波形」から「正弦波」「修正正弦波」などを選べます
ポータブル電源の「周波数」
1)交流(AC)電気で動く電化製品の周波数
電力会社から届く電気は、住んでいる場所により「50Hz(ヘルツ)」と「60Hz」に分かれており、それぞれの地域では周波数に合った電化製品を使う必要があります。
電力会社ごとで分けると次の通りです
【50Hz】北海道電力/東北電力/東京電力
【60Hz】北陸電力/関西電力/中国電力/九州電力/沖縄電力
【50Hz/60Hz混合】中部電力(地域による)
どちらの周波数でも使える電化製品はありますが、多くの電化製品には「50Hz」か「60Hz」、もしくはどちらでも使えることを意味する「50/60Hz」が表示されています。
周波数の表示と異なる地域で電化製品を使うと、モーターの回転数が変わり性能が低下したり、過剰に働いて火災の原因になったり、故障する可能性があるので注意が必要です。
【周波数とは】
周波数とは電気のプラス(+)、マイナス(-)が1秒間に何回入れ代わるのかを表しています。50回入れ替わるのが50Hz、60回が60Hzです
最近はほとんどの家電がフリーヘルツ(50Hz/60Hz)になっていますが、一部の家電や古い家電の中には50Hz固定もしくは60Hz固定のものも存在します。家にある家電を確認し、ヘルツ固定の電化製品がないかだけ確認しておきましょう。なおテレビやラジオ、掃除機、電気こたつ、トースターなどはどちらの地域でも気にせず使えます
2) ポータブル電源の周波数
ポータブル電源の「周波数」とは、AC出力ポートで使う交流(AC)電気の「周波数」を指しています。
50Hz/60Hzの切替ができる機種と、50Hzもしくは60Hz固定の機種がありますが、人気ポータブル電源メーカー4社(Anker, Bluetti, Ecoflow,Jackery)が発売している最近の機種はみな50Hz/60Hz切替に対応した機種です。
50Hz/60Hzの切替えは簡単で、スマホのアプリからワンタッチで周波数を替えられます。
まとめ
今回の記事では「交流(AC)電気の波形と周波数」「ポータブル電源の波形と周波数」などについて紹介しました。
性能や使い勝手の面でいれば、波形は正弦波で周波数はヘルツフリー(50Hz/60Hz切替)のポータブル電源を選べば間違いありません。
少しでも安いポータブル電源を探したいと修正正弦波のポータブル電源を選ぶ方法もありますが、それはおすすめできません。
地域をまたがり引っ越しする見込みのない人なら、周波数固定のポータブル電源を選ぶ選択肢もあり得ます。
ポータブル電源の用語を説明しているシリーズ記事は、こちらの目次からご覧ください
【目次:シリーズ ポータブル電源の用語】
#1 ポータブル電源とは?使い道は?
#2 ポータブル電源の「容量」-考え方と選ぶポイント-
#3 ポータブル電源の「定格出力」-定格出力と使える家電の関係、定電圧機能-
#4 ポータブル電源の「最大出力」-最大出力の役割、起動電力との関係-
#5 ポータブル電源の「環境温度」-推奨温度、高温・低温環境でのリスクと対策-
#6 ポータブル電源の「寿命」-サイクル数の考え方、長持ちされる使い方-
#7 ポータブル電源の「出力ポート」-AC・DCポートの種類と用途-
#8 ポータブル電源の「バッテリー」-充電/放電の仕組み、リチウムイオン電池の種類・特徴-
#9 ポータブル電源の「波形と周波数」-波形と周波数の種類-
#10 ポータブル電源の「静音性」-確認方法・選び方-
#11 ポータブル電源の「スマホアプリ」-できること・実際の操作-
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