先日の記事「「食糧危機に備えて農家とつながっておくといい」と簡単そうに言うから、どうしたら繋がれるのかを調べてみた」の中で「体験農園」を紹介しましたが、その一つ「シェア畑」のオンライン説明会に参加しました。
「シェア畑」は民間企業が行う体験農園であり「農家とつながる」のは無理そうですが、食料危機に備え自分で野菜を作れる環境を持てることに魅力を感じました。
詳しく話を聞いてみると、まったくの初心者でも安心して野菜作りができる体制が用意されていることが分かりました。
食料危機に備え、確実に食料(野菜)を確保できる一つの選択肢です。
この記事を読むと、次のようなことが分かります。
✔ 体験農園「シェア畑」の特徴やメリット・デメリットが分かります
✔ 野菜作り初心者でも失敗せず収穫できる体制が重要なことが分かります
✔ 体験農園「シェア畑」申込までの流れが分かります
是非最後までご覧ください。
大切な人を守るために「将来に備えること」を日々探究している50代の「あり~な」がお伝えします!
目次
体験農場「シェア畑」の基本情報
まず最初に体験農園「シェア畑」のWEBサイトに書かれているシェア畑のサービスの特徴を紹介します。
【シェア畑のサービス】
✔ 手ぶらで通える
・作付け計画に基づき野菜の種や苗、肥料が用意されている
・農具(クワやスコップ、鎌、剪定バサミなど)が設置されていて自由に使える
・農具以外の必要資材(支柱や防虫ネットなど)も用意されている
✔ バックアップが手厚い
・経験豊富な菜園アドバイザー(週4回以上勤務)が指導してくれる
・定期的に実演付講習会が開催される
・入会時に栽培テキスト配布される他、掲示板には資料が掲示される
✔ 安全・おいしい
・無農薬(殺虫剤など化学農薬一切不使用)
・有機質肥料使用(牛糞や鶏糞たい肥や油かす)
・とれたてが食べられる(区画の野菜全て持ち帰り可)
✔ 施設やイベントの充実
・水道や井戸が設置されており水やりや洗浄に自由に使える
・トイレや休憩スペースが設置されている
・季節毎におこなわれるイベント(新じゃがカレー、芋ほりなど)
体験農場「シェア畑」の説明会で分かったこと
次にシェア畑の開催するオンライン説明会に参加し、その後担当者に質問して分かったことを紹介します。
初心者でも確実に野菜作りができるためのサービスが充実していることが分かりました。
シェア畑最大の強味は、初心者でも安心なバックアップ体制
説明を聞いて分かったのは、野菜を作るためのバックアップ体制が充実していることです。
せっかく土地があっても、知識や経験がなければ野菜を収穫できるまで育てることができません。
特に食料危機に備えて野菜作りを始めるのであれば、野菜が育たず収穫できないなんてことがあっては意味がありません。
実は「シェア畑」の説明会の前に、ある自治体の2つの体験農園に電話して聞いたのですが、個人農家が運営していることもありバックアップにはあまり手が届いていない印象を持ちました。
野菜の種や苗、肥料、農具を揃えて提供してくれる点は民間企業が行う体験農園と同じですが、「初心者が失敗なく野菜を育てられる」という点では少し不安に感じました。
一方「シェア畑」は利用者へのバックアップ体制をいくつも持っていて、さすがに民間企業が運営する農園だなと感心しました。
【「シェア畑」のバックアップ体制】
✔ 1年を通しての作付け計画が立てられ、それに沿って育てることができる
⇒野菜同士の相性や土壌の特性を考慮して春夏と秋冬プランがある
✔ 複数人の菜園アドバイザーがおり、農園に週4日以上駐在している※
⇒来園者の多い週末にはアドバイザーを多く配置している
✔ 会員サイトで野菜の育て方などの動画教材がいつでも見れる
✔ 年8回ほどの講習会を無料で開催。その季節に必要な作業を実演を交えて指導してくれる
✔ 自社研究所で野菜を育てやすい肥料や土質等を研究し農場に活かしている
✔ アドバイザー不在時でも運営事務局に電話して相談可能(土日祝営業)
✔ 会員には入会時に野菜作りのノウハウが詰まった野菜作りBOOKが配布
✔ 農園には見本区画があり、実際の植え付けなどの様子を参考にできる
✔ どうしても来援できない時に30分2,000円で代行(オプション「30分栽培代行サービス」)
✔ 週1回10分程度の簡単なお世話を代行する「お世話付き区画」(オプション2,000円/月)
※ 菜園アドバイザーは週3~5日のシフト勤務。アドバイザーがいつ農園に駐在しているかは会員向けサイトや農園の掲示板で把握できるようになっている
その他、話を聞いてみて分かったこと
農園の利用方法に関すること
✔ 都合に合わせて、365日24時間いつでも農園に出入りできる
✔ 農園に入る人の登録は特に必要なく、IDカード(入園証)などもない
✔ 家族や友人なども一緒に農園に入ることができる
✔ 園内で飲食は特に禁止していない
✔ 苗の持ち込みはできるが、野菜の相性や土壌や周りの畑への影響などを勘案してNGとなる場合もある(要相談)
✔ 夏は週1回、冬は2週に1回程度の来園がおすすめ
⇒実際は2週間に1回以下の利用者が15%、2週間に1回程度が34%
✔ 駐車場利用料は1,000~2,000円/月必要(農園により異なる)
農園の管理体制に関すること
✔ 農園に管理人が駐在しているわけではない
✔ センサーや防犯カメラなど、盗難防止設備は特に設置されていない
⇒これまで盗難事件などは特になかったが、今後そのようなことが増えてくれば対応することになる
✔ 家族や友人などと一緒に農園に入ることができる
契約や支払いに関すること
✔ はじめて契約する場合の契約期間は1年。その後は3ヶ月毎に解約可能
✔ 契約は自動更新。更新しない場合は3ヶ月前までに申請(解約金無料)。
✔ 申請期限を超えて解約する場合は違約金2万円。
✔ 代表して契約するのは1人だが、複数人で共同利用しても構わない
✔ 支払方法は一括の銀行振込か月々の口座振替。口座振替は別途手数料2,000円/年必要
体験農園の区画は前年から継続して利用している人が多く、空きが出た場合のみ新たに申込みできます。利用を止める人は毎年ある程度いるようですが、食料不足が近づいてくると利用を止める人も減るのかもしれません。
体験農園「シェア畑」のメリット・デメリット
体験農園「シェア畑」に入るメリット
✔ 自分で食料(野菜)を作つための土地を確保できる
✔ 自分で食料(野菜)を作るノウハウを取得できる
✔ アドバイザーの指導がつくので失敗することが少ない
✔ 作付け計画通りに作れば効率的に作物が作れる
✔ 共同利用できる(家族や友人と一緒に利用できる)
✔ 必要なもの(種や苗、肥料、道具、資材)を用意する必要がない
✔ 他区画の人とのつながりができる(講習会やイベントなど)
体験農園「シェア畑」に入るデメリット
✔ 毎月のコストがかかる(市町村の体験農園より高い)
✔ 作付け計画に沿った作物を作る必要がある(育てる野菜に制限あり)
✔ 家の近くに農場がないと行き帰りが面倒
メリットとデメリットを見るとメリットの方がかなり多くあります。特に食料危機が来るかもしれないとなると、自分で食料(野菜)を作れる土地とノウハウを持っていることは大きな武器となります。家の近くに農場がありお金に多少の余裕があるなら「体験農場」に申し込むメリットは大きそうです
オンライン説明会後の流れ
オンライン説明会
オンライン説明会の予約申込をするとすぐに説明会のZoomのURLがメールで送られてきます。
説明会当日は開始時間少し前にそのアドレスからZoomを開いて待ちます(5分前から開場)。
合同説明会のため参加者は複数いますが、顔を出さずに参加可能(カメラも音声もOFFで参加OK)。
3分程度の簡単な説明の後に15分ほどの説明ビデオが流れます。
ビデオが終わると担当者から追加の説明があり終了です(全体で25分程)。
オンライン説明会終了後、少しした後にシェア畑の担当者から登録した電話番号に電話がかかってきます。
そこで現地農園見学の予約ができるとともに、質問があれば回答してもらえます。
せっかくですので現地農園見学の予約をして一度見ておくのがよいでしょう。
現地農園見学会
現地農園見学は希望の農園で可能です。
菜園アドバイザーによる説明で30分程で終了します。
その場で利用の申込みをすることも、持ち帰って後日申込することもできますが、申込は先着順ですので早めの決断が必要です。
申込・支払い
料金は次の通り年間83,000円~179,000円ほどかかります。
この料金は週に何度通っても同じ料金です。
市町村(自治体)の体験農園と比べると高く感じますが、バックアップ体制が充実しており初心者でも失敗することなく野菜を収穫できることを考えると納得できる値段です。
料金 | 金額 |
入会金(初回・初年度のみ) | 11,000円 |
利用料(3㎡の場合) | 6,000円~14,000円 (農場の場所・広さによる) |
どこの農園も前年から継続する人が多いそうです。区画に空きがあるなら早めに抑えておく必要があるかもしれません。
まとめ
体験農園「シェア畑」は利用者へのバックアップが充実しており、野菜作り初心者でも作付けから収穫まで失敗なく安心してできるサービス体制が用意されています。
食料危機に備えるのであれば、食料を作るための土地があり、アドバイザーの指導のもと失敗せずに食料(野菜)を作るノウハウを持てることはとても大きな意味があります。
他区画の利用者とも講習会やイベントなどを通じてつながれることも大きなメリットです。
まずはオンライン説明会に参加して詳細を理解し、現地農園見学をして自分に必要なものかどうかを見極めてください。