これまで2回にわたり「更なる電気料金値上げに備え、今やるべき電気代節約方法のポイント」を紹介してきました。
1回目は、無駄な電気を削減するための取り組み
2回目は、家電製品の設定を変えることによってできる節電方法です。
3回目の今回の記事では、家電製品の使い方を意識することよってできる節電を紹介します。
電気を節約できる使い方を知っていれば、日々の暮らしの中で意識して心がけることができます。
一つ一つ地道にやってみると意外と大きな節電効果を得られます。
この記事を読むと、次のようなことが分かります。
✔ 家にある家電をどんな使い方をすれば節電できるかが分かります。
✔ その使い方をすればどうして節電につながるのかが分かります。
大切な人を守るために「将来に備えること」を日々探究している50代の「あり~な」がお伝えします!
目次
節電するために意識すべき家電の使い方
無駄な電気を使わないための大前提はほぼすべての電化製品に共通しています。
次の3つの点を踏まえた上で、それぞれの電化製品の節電に役立つ使い方を理解してください。
【無駄な電気を使わないための大前提】
✔ 使わない時はこまめに電気を切る/電源をコンセントから抜く
✔ 一度温めた暖気、一度冷やした冷気はできるだけ逃さず保つ
✔ 電気を効率的に使う
冷蔵庫の節電につなげる使い方
冷蔵庫を使うときに知っていれば節電効果が得られるポイントを列挙します。
✔ 冷蔵庫にはモノを入れ過ぎない(7割程度に抑える)(モノを入れ過ぎると冷気の流れが悪くなり庫内が均一に冷えないため)
✔ 冷気の吹出口や吸込口をふさがない(冷気の通路をふさいでしまうため)
✔ 冷凍庫はできるだけモノで詰めた方が良い(冷凍された食品同士が保冷の役割をするため)
✔ 扉の開け閉めは最小限にする(開閉が多いと冷気が逃げてしまうため)
✔ 扉を開ける時間を短くする(開けている間に冷気が逃げてしまうため)
✔ よく使うものは手前に置く(扉を開ける時間を短くするため)
✔ 庫内のモノの置き場所を決める(モノを出し入れする時間を短くするため)
✔ 熱いモノあたたかいモノは冷ましてから庫内に入れる(冷やすために余計な電力を使うため)
✔ いも類・玉ねぎ・ごぼう・カボチャなどは冷蔵庫に入れない(庫内にモノを入れ過ぎずスペースを確保するため。風通しのよい日陰で保存できるため)
✔ 不要なものは捨てる(庫内にモノを入れ過ぎずスペースを確保するため)
✔ ドアパッキンが痛んでいないか注意する(冷気が漏れるため)
✔ 急速冷凍使わない(電力消費が大きいため)
エアコン・暖房器具の節電につなげる使い方
エアコンやその他の暖房器具を使うときに知っていれば節電効果が得られるポイントを列挙します。
エアコン
✔ 冷房時の風向きはななめ上向き、暖房時は下向きにする(温かい空気は上に溜まるため)
✔ 停止タイマーを活用する(消し忘れて電気を浪費しないために)
✔ 頻繁に電源の入/切をくり返さない(電源を入れたときに一番多くの電力を使用するため。30分程度の外出なら連続使用した方が良い)
✔ エコ自動運転がある機種ではエコモードを利用する(部屋の明るさや体幹温度を重視した省エネ運転をしてくれるため)
✔ 風量は自動モードを使う(部屋の状態に合わせて最も適切な風量設定してくれるため)
その他の暖房器具(ガス・石油ファンヒーター、床暖房、電気カーペット、こたつ)
✔ すべての暖房器具は温度を低めに設定して使う(温度が高いほど電気を使うため)
✔ ガス・石油ファンヒーターは出かける前、就寝前15分くらい前に電源を切る(ファンヒーターで温めた空気の室温はすぐには下がらないため)
✔ 床暖房は外出前・就寝前30分くらい前に電源を切る(床暖房は運転をストップしてもすぐ冷めることはなく暖かさが持続するため)
✔ 床暖房は設定温度を低くする(床暖房は足から体を温めてくれるため)
✔ 半面・全面の切換え機能が付いている床暖房やホットカーペットは、人がいる所だけ温める(人がいないところは電気が無駄になるため)
✔ ホットカーペットやこたつをフローリングなどで使う場合、断熱シート(銀マット)を敷いた上で使う(断熱効率が高まるため)
✔ こたつはこたつ布団だけでなく上掛けと敷布団を合わせて使う(保温性を高めるため)
浴室・洗面台での節電につなげる使い方
浴室や洗面台を使うときに知っていれば節電効果が得られるポイントを列挙します。
浴室(風呂場・湯舟)
✔ お風呂のお湯の追い炊き(温め直し)はしない(追い炊きよりお湯を溜める方が電気がかからないため)
✔ 湯舟のお湯の上には銀色のマットをお湯に浮かべた上で蓋をする(保温性が高まりお湯が冷めにくくなるため)
✔ 入浴するタイミングに合わせて湯舟にお湯を張る(時間と共にお湯の温度が下がるので追い炊きの必要性が出てくるため)
✔ 家族がいる場合は、間隔を開けずに連続してお風呂に入る(時間と共にお湯の温度が下がるので追い炊きの必要性が出てくるため)
✔ 人が入れ替わる短時間であっても照明や給湯器の電源を切る(電気が無駄になるため)
✔ シャワーは流しっぱなしにしない(シャワーは1分間で12ℓのお湯を使うため)
洗面台
✔ ヘアドライヤーを使う前には髪の水気をタオルでよくふき取る(ドライヤーを使う時間を短縮できるため)
✔ 充電式電動歯ブラシはコンセントにつなぎっぱなしにしない(電気が無駄になるため)
✔ 充電式電気髭剃りはコンセントにつなぎっぱなしにしない(電気が無駄になるため)
台所(調理家電)の節電につなげる使い方
台所を使うときに知っていれば節電効果が得られるポイントを列挙します。
電子レンジ
✔ 煮込み料理の食材は電子レンジで下ごしらえしてから鍋で料理する(最初からガスで料理するよりエネルギー効率が良いため)
✔ ターンテーブル式の場合、真ん中から少しずらして食品を置く(加熱ムラを防げるため効率よく温められるため)
✔ レンジ内の様子を見ながら、食品を温めすぎないところで止める(熱くし過ぎるのは電気の無駄になるため)
✔ 器に入った食品を温める場合は、レンジ内の様子を見ながら途中で止めて混ぜる(短時間でムラなく温めることができるため)
✔ 冷凍した食品を解凍する時は自然解凍してから電子レンジを使って解凍する(か電子レンジを使う時間を減らせるため)
✔ 食品を冷凍する時は小分けして冷凍する(電子レンジで解凍する時に短時間で済むため)
✔ 電子レンジで温める時に食品ををたくさん詰め込みすぎない(一度に食品を入れ過ぎると熱が通りやすいものと通りにくいものでムラが生じてしまい全体を温めるのに時間がかかるため)
料理に使うその他の電化製品
【電気炊飯器】
✔ 炊飯器の中でご飯を長く保温しない(保温時間が長くなると電力消費量が増えるため。炊飯器で4時間以上保温するより電子レンジで温めた方が安上がり)
✔ 食べる時間に合わせてタイマー予約を活用して炊飯する(炊けたご飯を保温することを避けるため)
【電気ケトル/電気ポット】
✔ お湯を沸かすときは水からではなく給湯器のお湯を使う(給湯器はエネルギー効率の高い機器なため一から沸かすより節電になるため)
✔ 電気ケトルで沸かしたお湯はステンレスポットなどに入れて保温する(何度も沸かし直さないため)
✔ 電気ポットは低めの温度で保温して必要な時にその都度沸騰させる(高い温度で保温するより省エネなため)
【ガス/IHコンロ】
✔ 鍋をかけるときは水滴をふき取ってから火にかける(濡れたままだと水を蒸発させるために余分なエネルギーがかかるため)
✔ ガスコンロで使うなべややかんは丸い底より平たい底のものを使う(平たい底の方が熱効率がよく省エネにつながるため)
✔ コンロに鍋ややかんを乗せてから点火する(無駄をなくすため)
✔ ガスコンロの炎がなべ底からはみ出さないように調整する(無駄をなくしエネルギーを効率よく使うため)
✔ 料理をする際は蓋や落し蓋を使う(熱を逃がさず調理時間を短縮できるため)
✔ 小さい鍋より大きい鍋を使う(熱を無駄にすることなく効率的に調理できるため)
✔ 料理はまとめて大目に作り作り置きする(エネルギーを使う頻度・量を減らすため)
✔ 水を使わない調理方法をを多くする(水を使わない料理の方が使うエネルギーを節約できるため。煮る>蒸す>炒めるの順でエネルギーを多く使う)
✔ 揚げ物は家で作らない(揚げ物は調理時間も長くガスも多く使うため)
【食器洗い乾燥機】
✔ 食器はできるだけまとめて洗う(水や電気の節約になるため)
✔ 食器が少ない時は少量コースを選択する(水や電気の節約になるため)
✔ 食器を洗う時に使う洗剤は説明書通りの適量を使う(洗剤の量が多いとすすぎ時間が長くかかるため。洗剤は少なすぎると洗浄力は落ちるが多く入れても洗浄性能は変わらない)
✔ 洗浄終了後、扉を開けて余熱だけで乾燥させる(余熱で乾燥すれば省エネになるため)
【ガス給湯器(食器洗い時)】
✔ 洗い物はある程度ためてからまとめて洗う(水や電気の節約になるため)
✔ 洗う前に食器を水につけたり事前に汚れを拭きとっておく(汚れが少なかったり落としやすければ、水や電気の節約になるため)
掃除家電の節電につなげる使い方
掃除家電を使うときに知っていれば節電効果が得られるポイントを列挙します。
【洗濯機】
✔ 少量の洗濯物を数回に分けて洗うより、洗濯機の容量に合わせたまとめ洗いをする(洗濯回数を減らすことで水や電気の節約になるため)
✔ 洗濯機に洗濯物を入れ過ぎない(入れ過ぎると衣類の回りが悪くなり消費電力が多くなるため)
✔ 少量でも洗浄力の強い濃縮液体タイプの洗剤を使う(すすぎ回数を減らせるため水や電気の節約になるため)
【衣類乾燥機】
✔ 洗濯物はまとめて乾燥する(回数を減らす方が省エネになるため)
✔ 自然乾燥と併用する(自然乾燥した後に未乾燥のものを乾燥機で補助乾燥する方が節電になるため)
【掃除機】
✔ ゴミはこまめに捨てる(ダストカップや紙パックにゴミが溜まった状態だと吸引力が落ち掃除に時間がかかり電気代の無駄になるため)
✔ 部屋を片付けてから掃除機をかける(掃除機を使う時間が短くできるため)
✔ エコモードや自動モードがある機種はそれらを使う(節電効果が得られるため)
その他の家電の節電につなげる使い方
上記以外の家電を使うときに知っていれば節電効果が得られるポイントを列挙します。
【温水洗浄トイレ】
✔ 暖房便座は寒い時期だけ使う
✔ 蓋を閉めることで放電を防げる
【照明器具】
✔ 人がいない部屋の照明はこまめに消す
✔ 調光ができる場合は適切な明るさを選ぶ
【テレビ】
✔ 音量は聞こえる範囲で小さくする(小さいほど消費電力は小さくすむため)
まとめ
とても地道な節電の方法ですが、電化製品の節電につながる使い方を理解し日々の暮らしでそれを意識して実践するだけで大きな節電効果が得られます。
無駄な電気を使わないための大前提は全ての家電で違いはありませんが、それぞれの家電特有の節電につながる使い方もあります。
一つ一つ確認しながら試してみてください。
【無駄な電気を使わないための大前提】
✔ 使わない時はこまめに電気を切る/電源をコンセントから抜く
✔ 一度温めた暖気、一度冷やした冷気はできるだけ逃さず保つ
✔ 電気を効率的に使う
今回の記事で「更なる電気料金値上げに備え、今やるべき電気代節約方法のポイント」の3つを紹介し終えました。
来年になれば電気料金もガス料金も大きく値上げされます。
これまで紹介した3つのポイントを年末の大掃除のタイミングに合わせて是非試してみてください。
1.無駄な電気を削減するための取り組み
2.家電製品の設定を変えることによってできる節電方法
3.家電製品の使い方を意識することよってできる節電